プラス発想 【連載第七回】プラス発想その1
人間は想像力を持つ動物です。人間を他の動物と区別するもっとも大きな違いのひとつが、この人間固有の「想像力」にあると言えるでしょう。
動物はありもしない事を色々と考えて、喜んだり悲しんだりは決してしません。目の前にある現実のみに反応して生きている。
人間はと言えば、日々想像をふくらませて、現実にはありもしない事に一喜一憂しております。まだ当たるかどうかわからない宝くじを前にして賞金の使い道を考える事は人間のみに許された特権です。
人間の比類ない想像力は、その発展の原動力となってきました。
プラス発想で電気・車・飛行機・・・人はつぎつぎと色々なものを発明して生活を豊かにしてきました。このようなプラス発想での発明は、こうしたい、ああしたいと様々な事を考える力なしには決して実現しないでしょう。
人間の想像力は、一面では確かに偉大な働きをしています。しかしその一方、次のような話もあります。
ロシアの文豪トルストイはこのようなことを書いています。彼が自転車に乗り始めたころ、ペダルをこいでいると前方に石が転がっているのが目に入ってきて、彼は何とかそれを避けようとして、その石をにらみながら懸命にハンドルを握っていた。ところが、その石を見つめれば見つめるほど、自転車はその方に近づいてゆき、とうとう彼は石にぶつかって転んでしまったというのです。
これはプラス発想の想像力が悪い方向に働いた一例です。最初はほんのささいな心配ごとが、たくましいプラス発想の想像力の中で巨大なものに膨れあがり、しまいには避けられないものとなってしまう。誰しも似たような経験があるのではないでしょうか。
ふりかえれば人類の歴史は、プラス発想にてその望んだことの積み重ねです。プラス発想は良くも悪くも「想い」は常に実現していくようです。
「プラス発想」とは常に物事を前向きに、積極的に、明るく、良い方向に考えることを言います。
両刃の剣となるプラス発想「想像力」を上手に活用するコツがここにあります。
現在の状況に不平不満ばかり言っていてもしかたがありません。むしろ、ものごとの悪い部分ばかりに気をとられていると、知らず知らずのうちに、それは現実のものとなってしまいます。
運命は他から一方的に与えられるものではありません。現在あなたが直面している現実は、プラス発想にてそれが良いものであれ悪いものであれ、あなたが自分の想像力で選びとったものなのです。
常にプラス発想を心掛け、自分が望む目標に注意を集中していれば、プラス発想で必ずそこに到達することができるでしょう。
最後にトルストイは先の文章に続けてこう言っています。
「だから、そういう石には目をむけないことだ。」と。
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